Deffainsは、1978年にジャン-フランソワと妻のルイゼットが設立した、家族経営の土木会社だ。フランス・レンヌ地方を中心に公共工事を請け負う同社は、2015年、息子であるピエールにその経営を引き継いだ。子供の時から建設機械が好きだったというピエールは、「自分が事業を継ぐのは自然な流れだったし、それ以外の選択肢なんて考えたこともなかったよ」と振り返った。
ピエールが初めて油圧ショベルに触れたのは6歳の頃だ。どうしても乗ってみたいとせがんだ彼を、父であるジャン-フランソワは安全な場所で乗せてあげることにした。
「ピエールは小さい頃から機械が大好きでね。学校に行くよりも油圧ショベルを洗車したいと言い出して、困ったことをよく覚えているよ」
ルイゼットが見せてくれた1枚の古い写真には、トラクターに乗り喜んでいる幼いピエールの姿が写っていた。
「ピエールはいつも現場についてきては、飽きずにずっと作業を眺めていたわ。手にはいつも建設機械のミニカーを持ってね。知り合いの結婚に参列した時も、花嫁の前でさえそれを手放さなかったの」
建設機械が好きだったことももちろん理由のひとつだが、両親がつくり出したものを受け継いでいくことは、自分にとって至極当然なことだったとピエールは語る。
Deffainsでは2000年代から日立建機の製品を導入している。カーマニアでもあるピエールの目に、日立建機の製品はどう映っているのだろうか。
「高性能な油圧システムが柔軟で素早い動きを実現してくれるから、一日の終わりに疲れを感じることが少ないんだ。でも何より気に入っているのはその外観だね。この鮮やかなオレンジ色がたまらないんだよ」
同社は現在、かつての採石場を公園にするプロジェクトに取り組んでいる。最初の課題は、10メートルもの深さがある穴を埋め戻し、安全に作業ができるよう作業区画を調整することだった。重機オペレーターのダニーは言う。
「まず手始めに取り掛かったのが、作業の支障となる木の切り株を除去すること。粉砕して、薪として再利用できるようにしたよ」
ピエールは「年々進化している日立建機の製品のおかげで、現場の安全性は間違いなく向上したね。特に窓が大きくなったことで、死角が少なく、より見やすくなったんだ」と頷く。
公共工事の現場では、さまざまな制約が設けられている。それに従って作業を進める中で、時に思いがけない課題にぶつかることも。ピエールは、これまで何度もそのような場面で日立建機フランスに助けられたと語る。
「何か課題が出てきても、日立建機の技術者たちが解決策を素早く提示してくれるんだ。彼らのサポートなしでは、プロジェクトを完璧に遂行することは考えられない。言わば、日立建機の製品がプロジェクト成功の鍵を握っているんだよ」その言葉には、日立建機への深い信頼が滲んでいた。
「日立建機との関係は本当に良好だよ。これからますますその絆は深くなっていく。そう思ってるよ」
Deffainsを両親から引き継いたピエールは、さらにその事業を発展させようと日々奮闘している。ジャン-フランソワはそんな彼を誇りに思うと同時に「大変な時代だから、あまり焦らなくていい」と気遣う。ルイゼットもまた、「今の情熱を持ちながら、この仕事を存分に楽しんでほしい」と優しく微笑んだ。