世界の現場から - フランス共和国
所有ではなくレンタルで先端建設機械の価値を享受
フランス共和国のオーヴェルニュ=ローヌ=アルプ地域圏、サン=ジロにある日立建機の正規代理店テラマット社は建設機械のレンタル需要が高まるこの地域で、その供給を担っている。
同社はすべてのレンタル機に、機械の安定稼働をサポートするConSiteを搭載。また、操作方法や日常のメンテナンスについてもサポートしている。
「この地域でのレンタル市場は拡大していくでしょう。お客さまの中には、自社での保守サービスの手間を考えると、建設機械を所有するよりも、時間ごとで経費が明確になるレンタル利用を望んでいる方もいます」と同社の販売担当はレンタル市場について語る。
テラマット社の顧客でスキーリゾートを運営するサール・ムナーリ社は、日立建機のパワーショベル9台、ホイールローダ3台を所有。2018年の冬期に初めて除雪作業用としてホイールローダZW180-6をレンタルした。
サール・ムナーリ社は、「季節制限のあるプロジェクトで重機を購入する場合には信用供与が必要ですが、短期間のレンタルなら不要です。再度テラマット社のレンタルを利用したいですね」とコメントした。
ここ数年、世界各国でレンタル市場を巡る動きが大きく好転している。業界の専門家で「インターナショナル レンタル ニュース」の編集者トーマス・アレン氏がその理由について説明する。
「欧州では、レンタル事業の新規団体に年間約50億ユーロの予算を投入し、顧客に先端機材を提供する場を増やしています。また、持続可能な循環型経済への関心が高まっていることもあり、機械の効率性と炭素排出量の削減に貢献できるレンタル事業の可能性が改めて注目されています。レンタル事業がより広く受け入れられるようになったことはメーカーにも大きな影響を与えました。日立建機ヨーロッパが主導する「プレミアムレンタル(下記参照)」がその一例です。機材のレンタルは、業務における柔軟性の向上や効率的な働き方の選択肢のひとつとなりました。
さらに、2018年6月には欧州大手のレンタル企業2社が合併を発表。欧州16カ国に新たなレンタル事業社が誕生し、中東などの地域にも展開されます。これにより、米国の大企業が欧州のレンタル事業に流れ込むという予測も。レンタル市場は世界的に大きな転換期を迎えているのです」
日立建機プレミアムレンタル
日立建機ヨーロッパは、2018年にプレミアムレンタルを開始。レンタル専任部門が市場の需要を見極め、お客さまのビジネスに応じた柔軟な契約をサポートしています。シェアリングエコノミーの拡大に応じて2020年にはプレミアムレンタル向けに1,000台の油圧ショベルとホイールローダを保有する予定です。