疲れ解消! ストレッチ - Vol.04 足のむくみをスッキリ
今回のテーマは、足のむくみ。デスクワークが多い方のお悩みをオフィスでできる簡単ストレッチで解決しよう。
構成・文/編集部 写真/高田浩行 モデル/松元飛鳥、早坂梨菜
デスクワークの多い人は足の筋肉を時折刺激しよう
一日が終わるころになると「足がパンパン」「下半身がだるい」と感じることはないだろうか。座りっぱなしでも立ちっぱなしでも起きるのが足のむくみ。これは決して足の筋肉が足りないせいばかりではない。最たる原因は「筋肉を動かしていないこと」なのだ。
全身の血液は心臓から動脈を介して、カラダに必要な酸素や水分、栄養素を運ぶ。そして不要になった水分や老廃物、二酸化炭素を回収し、静脈によって再び心臓へと戻す。この循環を促すのが、筋肉のポンプ作用。しかし、座りっぱなしや立ちっぱなしの姿勢を続けていると、静脈からの血液の戻りが悪くなり、水分や老廃物などは細胞と細胞の間に残ったままに。下から上へと流さなくてはいけない静脈の血液は、重力の問題で心臓に戻りにくいのでますます厄介だ。
かくして起こる足のむくみの解消策は、「“ 筋肉を動かすこと”にほかなりません」と、仲野整體東京青山の仲野孝明先生。紹介してもらったストレッチは「これだけでいいの?」というほど簡単な動きだが、効き目は抜群だ。長時間座りっぱなしの方には、「30分~1時間に1回は立ち上がって、体勢を変えることを心掛けてください」(仲野先生)とのアドバイスも。できることから始めてみよう。
仲野整體 ( なかのせいたい ) 東京青山 院長
仲野孝明先生
姿勢治療家、柔道整復師。柔道整復師認定スポーツトレーナー。1973年三重県生まれ。大正15年創業の仲野整體の4代目として、“姿勢から日本を変える”をモットーに15万人以上の患者を治療。著書に『調子いい! がずっとつづく カラダの使い方』(サンクチュアリ出版)『一生「疲れない」姿勢のつくり方』(実業之日本社)など。
まずはおさらい
「正しい姿勢」
立ち方のPoint
あごをしっかり引き、かかとからお尻、肩、頭を壁に合わせ、最後にふくらはぎを壁に付ける。身長を測るときのように、耳の後ろを上に引き上げる。
座り方のPoint
深く座り、お尻からカラダの上に向けて整えていく。足裏は床の全面に付け、ひざは直角に曲げる。立ち方同様、耳の後ろを上に引き上げるのがコツ。
ココもCHECK!!
パソコン作業の目の疲れは眼球ストレッチで解消
パソコンの画面を見ることが多いデスクワークは、まばたきせずに画面を凝視する時間が続きがちで、目がしょぼしょぼに。実はそんな目の疲れも「筋肉」がポイントなのだ。そこで、下の写真で紹介する方法で「眼球まわりの筋肉」にアプローチしてみよう。まっすぐ正面を向いて、上下左右に眼球をできるだけ大きくまわしていく。10回まわし終えたら、次は逆まわし。筋肉の緊張が和らぎ、血行が促進する。
Stretch01 足首クロスストレッチ
座りっぱなしによって衰えがちな脚の裏側の筋肉。特に血液の循環に大きな役割を果たす“第二の心臓”、ふくらはぎの後ろを刺激できるのがこのストレッチ。意外にキツい。
右足を軸足にして
左足首を前でクロス
上記の「正しい姿勢」で立った状態からスタート。左足を、右足の右斜め前に移動。右足を軸足にして足首をクロスさせた状態に。つま先だけでなく足裏全体を床に付けよう。
軸足のつま先を上下し
ふくらはぎ裏を伸ばす
かかとは床に付けたままで、右足のつま先を上下させる。ふくらはぎの裏側がしっかり伸びていることを意識しながらやるのがコツだ。10回やったら左右の足を入れ替えて、さらに10回。
Stretch02 もも裏ストレッチ
長時間のデスクワークが続く方におすすめしたいのが、太もも裏側の筋肉を刺激するストレッチ。大きな筋肉を動かすことで、足のむくみや下半身のだるさが解消できる。
片足を前に伸ばして
足首を直角に曲げる
「正しい姿勢」で座ってスタート。片足を前にまっすぐ伸ばし、床に付いたかかとを軸にして足首を直角に曲げる。反対側の足は、ひざがほぼ直角になるように曲げておく。
上半身を前に倒し
もも裏の伸びを意識
股関節から上半身をまっすぐ前に倒す。このとき、もも裏側の筋肉の伸びを意識する。その体勢でひと呼吸してから、ゆっくり元の位置へ。2~3回繰り返したら、足を入れ替えて。