多様なニーズに応える
日立建機の応用開発製品
フロントが空高く50mまで伸び、高層ビルを解体する建設機械。地下深く30mの土を掘削する建設機械。自動車解体のためにつくられた機械や、製鉄所内の過酷な現場で働く機械など―。建設機械のバリエーションは驚くほど多い。日立建機は、お客さま固有の現場の事情や作業の種類に合わせた特殊仕様機を数多く開発している。開発の歴史は古くすでに40年以上昔から、土木・建設やリサイクル業、建物解体業をはじめとするお客さまの要望に応じて、市販されている油圧ショベルの仕様を変えたり、機能を追加したりといったアレンジを加えて、世にない“一品モノ”として提供する応用製品開発を手掛けてきた。今ではテレスコクラム仕様機、マテリアルハンドリング仕様機、マルチブーム解体仕様機といった多彩な種類の製品が、さまざまなお客さまのもとで日々活躍している。これら機械の根底にあるのは、お客さまに寄り添い、その声に耳を傾け、単に製品を提供するメーカーにとどまらずパートナーとして困りごとを解決し、ビジネスを一緒になって盛り上げていきたいという真摯な思いだ。その開発は応用製品開発部というセクションのプロフェッショナルたちが、営業やサービスなどほかの部門とも密に連携しながら担っている。日立建機はなぜ応用製品開発に力を入れるのか、製品の種類や開発・設計のケーススタディも含めて、応用製品開発部のキーパーソンへの取材をもとに明らかにする。
文/斉藤俊明 イラスト/髙栁浩太郎 写真/関根則夫(Portrait)
応用開発製品ってなに?
日立建機の汎用的な油圧ショベルやホイールローダをベースに、お客さまの要望に応じたカスタマイズを施して新たに開発した製品。現場から絶大な支持を受ける機械から、めったに見ることができないレアな機械など、一部をイラストで紹介する。
スペシャル建設機械図鑑
テレスコクラム仕様機
マルチブーム解体仕様機
リーダレス型基礎機械
製鉄所仕様 ホイールローダ
マテリアルハンドリング仕様機
スーパーロング