トップメッセージ
日立建機グループは、主に油圧ショベル、ホイールローダ、鉱山機械の分野で事業をグローバルに展開する建設機械メーカーです。「豊かな大地、豊かな街を未来へ 安全で持続可能な社会の実現に貢献します」をビジョンとし、「お客さまの期待に応え、革新的な製品・サービス・ソリューションを協創し、ともに新たな価値を創造し続けます」をミッションとして、成長を続けてきました。
建設機械は大地を耕し、道路を作り、きれいな水を運ぶ水道管を埋設し、世界各国・地域を発展させ、そこに住む人々の生活を豊かにします。またひとたび災害が起これば、その復旧に貢献します。鉱山機械は、人々の生活や世界経済に必要な鉱物を掘り、運びます。まさしく、ビジョン「豊かな大地、豊かな街を未来へ」は、日立建機グループの企業活動そのものであり存在意義になっています。
現在、日立建機グループを取り巻く事業環境は大きく変化しています。これまで、建設機械メーカーは、高性能で高品質な建設機械を開発・製造し、販売することが求められてきました。近年では、少子高齢化、機械の所有から利用へのシフト、デジタル技術の進展を背景に、建設機械のライフサイクル全体での運用方法の提案が求められ、安全性の向上・生産性の向上・ライフサイクルコストの低減といったお客さまの課題を解決する、最適なソリューションの提供が期待されています。
また、気候変動問題に世界が直面する中、日立建機グループは、製品の製造プロセスでの環境負荷への配慮はもちろん、カーボンニュートラルの実現に貢献する環境配慮型製品の拡充をはじめ、ICT・IoTを活用した部品・サービスの提供、使用済み部品や機械の再生、レンタル・中古車といったバリューチェーン事業の拡大を通じて、製品のライフサイクルを伸ばし、お客さまに提供する価値の最大化と安全で持続可能な社会の実現に向けたサーキュラーエコノミーへの取り組みを両立してまいります。
このような大きな変化の中でも、これまで培ってきた自社技術に加え、世界中のパートナーが持つ技術を活用するオープンイノベーションによって、世界中のさまざまなお客さまに、社会・環境・経済的に価値のあるソリューションを提供し続けていきたいと考えています。
今後の日立建機グループの発展にぜひご期待いただくとともに、皆さまの厚いご支援をお願いいたします。
日立建機には、1950年に機械式ショベルの量産を開始して以来、70年を超える歴史があります。
当時の日本は、国土再建と経済復興を図るために、機械化による工事の効率化が喫緊の社会課題でした。そのニーズに応えるべく、日立建機の前身である日立製作所の建設機械部門が、日本で初めて純国産技術による機械式ショベルを開発し、量産化へと舵を切ったのです。
それ以来私たちは、現場やそこで働く人に寄り添い、時代や地域ごとに変化する社会課題に向き合いながら、建設機械を進化させてきました。
その歴史の中で、2022年には、経営戦略をさらに強化し企業としての成長を確実なものにするため、新たな株主パートナーを迎え入れた「筆頭株主の異動」と、長年の業務提携の解消による「米州市場における本格的な独自事業開始」という、大きな二つの経営環境の変化がありました。70年以上の歴史において、今は「第2の創業」とも呼ぶべき新たな出発点・転換期にあります。
2023年4月にスタートした中期経営計画「BUILDING THE FUTURE 2025 未来を創れ」では、お客さまに寄り添う革新的なソリューションの提供、従来から進めている部品・サービス、使用済み部品や機械本体の再生、レンタル・中古車といったバリューチェーン事業の拡充、新たに大きく扉を開いた米州事業の拡大を核としたグローバル事業の伸長、人・企業力の強化を経営戦略の柱に据えて、「真のソリューションプロバイダー」としての成長をめざします。また、気候変動が世界で深刻かつ喫緊の課題になっていることから、安全で持続可能な社会の実現に貢献するため、サーキュラーエコノミーやカーボンニュートラルへの対応を強化してまいります。
日立建機グループには、世界中の全従業員が共有している「Kenkijinスピリット」という行動規範があります。Kenkijinスピリットを貫く思想として、「Challenge」、「Customer」、「Communication」という「3つのC」を掲げており、日立建機グループのコーポレートステートメントである「Reliable Solutions」には、お客さまにとって、課題をともに解決する身近で頼りになるパートナーでありたいという当社の願いが込められています。
今後、「第2の創業」としてさらなる飛躍をめざし、新たな時代を切り拓いていくため、世界中の全従業員が、この「Kenkijinスピリット」を胸に秘め、創業以来受け継いできたコーポレートカラーの「Reliable Orange」に輝く建設機械に想いを乗せて、積極的に取り組んでまいります。
これからの日立建機グループに、どうぞご期待ください。