平成28年(2016年)3月期 第1四半期決算発表説明会 主要な質問に対する回答の要約
Q:上期の業績見通しが公表されているが、第2四半期の売上・営業利益計画に対し、好転もしくは悪化の可能性としてどのようなことが考えられますか。
A:リスクとしては読み切れないところがあるものの、中国売上の落ち込みは第1四半期が大きく、低需要期に入る第2四半期は減少額が小さくなり、すでに計画に反映済です。第2四半期の売上は若干の懸念がありますが、マイニング・部品サービスの貢献が大きく、また経費削減についても鋭意推進していきます。具体的には、日立建機単体では、旅費・外注経費の管理を厳しく行い効果が出ています。海外でも、中国・インドネシア等を中心に生産稼働日調整を行っており、間接費の減少を見込んでいます。
Q:第1四半期の中国の市況が想定を下回ったこともあり、生産・在庫調整が予定より長引いているように想定されますが、生産はどのような状況ですか。
A:第1四半期の中国需要減少は想定以上だったため、中国では著しい生産調整を行っていますが在庫調整は長引いています。全社の在庫縮減は、為替による持ち上がりがあったものの計画の在庫レベルにはいきませんでした。完成車在庫水準は海外を中心に減少していますが、国内でミニショベル・ミニホイールローダーの排ガス規制切り替え前の作りだめ等が影響しています。マイニングは、引き続き在庫調整中であり、常陸那珂臨港工場では厳しい生産調整中で、直接員の繁忙工場へのシフトを継続しています。
Q:第1四半期の変動要因分析から、売価改善と為替感応度が計画に対して小さいと思われますが、為替感応度と売価状況について説明お願いします。
A:第2四半期以降の営業利益為替感応度は、対米ドル1円変動で8億円、対ユーロ1円変動で4億、元についてはほぼ0となっており、物量減少により落ちています。売価については、北米では各メーカーで行っているインセンティブプランの影響を受けています。中国では需要環境悪化により、排ガス規制機の発売を延期している為値上げできず、特定の引合に関しては販促策も実行しています。また、新型機種発売の無い地域でも、通常の定常的値上げを行いますので、第2四半期以降に反映される予定です。
Q:年度初めに説明された今年度の設備投資と研究開発に関して、項目の見直しにより投資額に変更が生じていますか。
A:設備投資と研究開発費について今日現在は計画を変えていません。ただし、設備投資に関しては実施前の精査を厳しく行い、今後下期計画策定の中で見直しを行う予定です。
Q:安定した配当性向を保つ、としつつ、今年度の配当計画を60円では発表されているので、当期純利益を基準とする配当性向は非常に高くなりますが、日立建機としては現在のレベルが安定した配当性向のレベルとみていますか。
A:60円の年間配当は変更の予定はありません。当期利益は厳しいものの、キャッシュフローは創出できているので、配当性向に関わらず実行します。