平成28年(2016年)3月期 決算発表説明会 主要な質問に対する回答の要約
Q:2016年3月期の売上収益と営業利益について、前年比での変動要因についてお聞かせください。
A:売上収益については、前年比で▲7%、575億円減収の7,583億円となりました。建機市場の悪化に伴い売上が455億円減少したことと、為替影響で120億円減少しました。為替に関しては、米ドルや中国元では円安になったものの、ユーロや豪ドル並びに新興国通貨で円高に振れたことによるものです。
営業利益については、前年比で▲46%、291億円減益の341億円となりました。変動要因としては、間接費の削減や資材費低減で約160億円の増益を図りましたが、物量減少や製品構成差による▲340億円と事業再編利益と構造改革費用をネットした▲110億円の減益要因が影響しております。尚、一時的に発生した事業再編利益と構造改革費用をネットした▲110億円を仮に除いたベースでの営業利益は451億円となります。
Q:2016年3月期の事業構造改革費用は110億円とのことですが、その内訳を教えてください。
A:2016年3月期に於いての構造改革費用は325億円発生しました。主たる内訳は、早期退職特別募集に係る費用が72億円、在庫関連の評価損が138億円、中国・アジアでの事業対策費用が49億円、その他で66億円です。一方、持分法適用会社ユニキャリアホールディングス株式会社の株式売却による事業再編利益が215億円あり、構造改革費用と合わせて110億円の損失となりました。
尚、株式売却益215億円は「その他の収益」に、早期退職特別募集関連費用72億円とその他費用の一部を合せた101億円を「その他の費用」に計上しております。
Q:2017年3月期の営業利益は300億円の見通しで、構造改革を行った2016年3月期の341億円に比べて減益となりますが、詳細をお聞かせください。
A:増益要因としては、資材費低減や売価UP等で70億円を、外注経費を含む人件費関連削減効果75億円を含め間接費低減で207億円、及びその他収益の改善8億円により合計285億円を見込んでいます。一方、減益要因としては、円高による為替影響により▲151億円と事業再編・構造改革の▲175億円により合計で▲326億円を見込んでおり、増減益要因合わせた▲41億円が営業利益減となるものです。尚、事業再編・構造改革費用の▲175億円の内訳は、前項に記載した「その他の収益・費用」の計115億円の収益が減益要因になることと、16年度の構造改革費用▲60億円を織込んだものです。
Q:2017年3月期の配当計画について未定とされたことについてお聞かせください。
A: 財務リストラ効果で、B/S・C/Fは改善してきていますが、16年度も継続的に事業構造改革を行う計画であり、油圧ショベルやマイニング機械の需要環境改善が見込めず厳しい業績環境にあることなど、不確定要素が多い為、現時点では2017年3月期の配当金額を「未定」としました。