大型油圧ショベルZX470-7とZX530LCH-7の受注を開始
2023年12月1日
作業量と燃費性能が向上し、ランニングコストの低減を実現
日立建機株式会社(執行役社長:先崎 正文/以下、日立建機)は、「特定特殊自動車排出ガスの規制等に関する法律」2014年基準に適合した、新型油圧ショベルZAXIS-7シリーズとして、50tクラスの大型油圧ショベルZX470-7(標準バケット容量1.9m3、運転質量48.1t)と、ZX530LCH-7(同1.9m3、同53.3t)を、日本国内向けに2023年12月1日より受注を開始します。ZX530LCH-7はZX470-7の重掘削仕様機をベースに、一クラス上の足回りを備えて走行条件の厳しい現場での稼働に対応した機種です。販売目標は、2機種合計で年間120台を見込んでいます。
ZX470-7とZX530LCH-7は高出力のエンジンと新型油圧システムを搭載することにより、作業量が6%、燃費性能が11%向上し、ランニングコストの低減を実現しました*1。また、ZX470-7をベースマシンとして、より耐久性が高い重掘削仕様機(Hシリーズ)と⽯灰⽯・砕⽯仕様機(Rシリーズ)も従来通りラインアップに加えたことで、現場や作業内容など、お客さまのニーズに合わせて最適な仕様の機械を選んでいただけます。運転室内はシートのデザインやペダルのレイアウトを、人間工学を元に人体への負担を抑えるよう設計したことで、オペレータの疲労軽減に寄与します。
*1 : 従来機 ZX470-6、ZX530-6のPWRモード時との比較。
大型油圧ショベルZX470とZX530LCHは主に大規模な掘削現場や、採⽯現場において岩石を除去する浮石処理作業、地面を掘る根切作業といった高負荷作業に用いられます。足場条件が厳しい現場で長時間、高負荷作業を行う必要があるため、作業量や燃費性能向上のほか、耐久性や過酷な作業環境でも運転手が快適に過ごせる居住性が求められていました。
主な特長
1. 作業量と燃費性能の向上でランニングコストの低減を実現
ZX470-7、ZX530LCH-7のいずれも、一クラス上の大型油圧ショベルに使用されている出力の高いエンジンを搭載することによって、フロントの動作スピードを速くするなどにより従来機に比べて作業量が6%向上しました。さらに、最新油圧システム「HIOS V(ハイオス ファイブ)」の搭載により燃費性能が11%向上し、ランニングコストの低減を実現しています。*1
2. ZX470-7に重掘削仕様機(Hシリーズ)と⽯灰⽯・砕⽯仕様機(Rシリーズ)をラインアップ
ZX470-7をベースマシンとして開発したHシリーズとRシリーズをラインアップしました。現場や作業内容など、お客さまのニーズに合わせて異なる仕様の機械をお選びいただけます。
【重掘削仕様機(Hシリーズ)】
砕⽯・採⽯現場などの重掘現場用に開発されたHシリーズはバケットと足回りを強化したことによって、高い負荷に耐えることができ、傾斜地が多いなど足場条件が厳しい現場でも安定した走行が可能です。
【⽯灰⽯・砕⽯仕様機(Rシリーズ)】
⽯灰⽯などの砕⽯に必要な装備を標準仕様としているRシリーズは、ブーム・アームの溶接部分を強化し、ベースマシンであるZX470-7に比べてフロントの耐久性が大幅に向上しました。耐摩耗鋼材を採用したバケットは砕石作業時の摩耗を抑え、足回りを強化することでHシリーズよりさらに強固な耐久性を実現しています。
3. 快適な操作環境の実現
ZX470-7、ZX530LCH-7のシートのデザインやペダルのレイアウトは、人間工学を元に人体への負担を抑えるよう設計しました。また運転室内の居住空間の拡大や十分な足元のスペースを確保することによって、快適な操作環境の提供を実現し、オペレータの疲労軽減に寄与します。
日立建機グループは、「人と機械の最適な関係」をめざし、引き続きお客さまの課題を解決するソリューション「Reliable Solutions」をお客さまと協創し、「安全性の向上」「生産性の向上」「ライフサイクルコストの低減」に貢献していきます。
主な仕様
項目 | ZX470-7 | ZX530LCH-7 |
標準バケット容量 (m3) | 1.9 | 1.9 |
運転質量 (t) | 48.1 | 53.3 |
エンジン定格出力 (kW/min-1) | 296 | 296 |
最大掘削半径 (mm) | 12,060 | 12,060 |
最大掘削深さ (mm) | 7,770 | 7,690 |
最大掘削高さ * (mm) | 11,060 | 11,130 |
最大ダンプ高さ * (mm) | 7,650 | 7,730 |
最大掘削力(昇圧時) (kN) | 296 | 296 |
旋回速度 (min-1) | 9.6 | 9.6 |
走行速度 (km/h) | 5.5/3.7 | 4.3/3.1 |
全長 (mm) | 12,030 | 12,000 |
全幅 (mm) | 3,810 | 3,860 |
全高 (mm) | 3,680 | 3,760 |
後端旋回半径 (mm) | 3,680 | 3,680 |
最低地上高さ * (mm) | 740 | 810 |
標準小売価格 (万円) | 5,180 | 5,942 |
注1)単位は国際単位系(SI)による表示。価格は工場裸渡し、消費税別。
注2)*印はシューラグ高さを含まず。
関連情報
日立建機について
日立建機は、油圧ショベル、ホイールローダ、道路機械、鉱山機械などの開発・製造・販売・サービスの事業をグローバルで展開している建設機械メーカーです。新車販売事業に加えて、部品・サービス、再生(部品・本体)、レンタル、中古車の「バリューチェーン事業」を拡大し、革新的なソリューションをお客さまに提供する真のソリューションプロバイダーとして、お客さまと共に成長をめざします。世界に約25,000人の従業員を擁し、2022年度(2023年3月期)の連結売上収益は1兆2,795億円、海外売上収益比率は82%です。詳しくは、日立建機のウェブサイトをご覧ください。
以上
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