ホルチン砂漠緑化活動 2011年度活動報告
日立建機(上海)は、中国内蒙古自治区のホルチン砂漠内において「日立建機(上海)有限公司の森」造林事業を環境NGO緑化ネットワークへの委託事業として2005年度から行っています。このプロジェクトの目的は、過剰な放牧等が原因で砂漠化した場所の植生回復です。再び砂漠にさせないよう現地住民にこのプロジェクトに参加して頂き、持続可能な範囲で有効に活用することを推進しています。
2011年度は追加の植栽は実施しませんでした。今年は夏までの降雨が順調であり、2008年、2009年に植栽した松は1mほどの高さに成長し、潅水も1回ですみました。また今年度の植被率*は70%までに回復し、草刈りを実施し、馬車8台分の量になりました。この量は、牛4頭分の冬場の飼料に相当します。また防風林として機能しているポプラの剪定作業をすべての地権者40家庭(村の全集落の83%分に相当)で実施し、馬車40台分の枝を採取し、各自で持ち帰って冬場の燃料としました。このように具体的にメリットが出るようになった為、現地住民の緑化に対する意識の向上に結びつきました。
2012年度は、剪定作業をしすぎると木の維持に良くないと判断し、作業を昨年の半分の量にする予定です。また、草の量も増加しており、牛の飼育の奨励を行っていきます。
植被率*・・・2m×2m(4m2)の正方形の枠を緑化地に設定し、その枠内を植物が覆っている割合を示した数値。枠内が全て植生で覆われていれば、100%となる。毎年活動エリアの中から3ポイントの測定場所を抽出し、その変化を観測している。
冬の東ハラスタイ地区 手前の松のみが緑色です
砂の固定が進み、木杭からコンクリート杭へ
ポプラ並木も6メートルの高さに成長
「日立建機(上海)有限公司の森」の看板も化粧直しをしました
植被率の調査 平均で70%まで回復
「日立建機(上海)有限公司の森」の看板も化粧直しをしました
2005年緑化開始時の写真
左写真と同一地点の写真(2011年8月)