ホルチン砂漠緑化活動2012年度活動報告
日立建機(上海)は、中国内蒙古自治区のホルチン砂漠内において「日立建機(上海)有限公司の森」造林事業を環境NGO緑化ネットワークへの委託事業として2005年度から行っています。このプロジェクトの目的は、過剰な放牧等が原因で砂漠化した場所の植生回復です。再び砂漠にさせないよう現地住民にこのプロジェクトに参加して頂き、持続可能な範囲で有効に活用することを推進しています。
2012年度は既存の植栽(ポプラ、松など)の防風林が大きく成長しました。ポプラに関しては、2年前の調査と比べ、測定3か所の樹高の平均値が5.2mから、6.7mへ、胸高直径も5.5㎝から7.3㎝となりました。また前回の調査では6種類の草木を確認しましたが、今回の調査では10種類の草木を確認することができ、順調に植生は回復しています。それに伴い野ウサギ、キジ、ヤマウズラ、野ネズミなど小動物も戻ってきています。
今年も住民参加によるポプラの剪定作業と草刈りを実施しました。ポプラの剪定作業は40世帯の住民が馬車半分程度の剪定枝を持ち帰り冬場の燃料としました。これは昨年の採取量の半分でしました。毎年連続して剪定すると木の維持に良くなく、また採取効率が悪くなってしまうため、2年ごとに剪定をするようにしました。草刈りは5世帯の住民が参加し、馬車10台分を収集しました。この量は、牛約5頭分の冬場の飼料に相当します。具体的にメリットが出るようになった事は、住民の緑化に対する意識の向上に結びつきました。2013年度は、柵の見回りや修理を含め、住民の参加を促進する活動を引き続き実施していきます。
6月の東ハラスタイ地区の様子
日立建機(上海)有限公司の森の看板
7メートルの高さに成長したポプラ
コンクリート杭の修理作業
ポプラの高さと直径の測定
日立グループの緑化隊による剪定作業
2005年緑化開始時の写真
左写真と同一地点の写真(2012年6月)