日立建機は、業界の枠を超えて他企業と積極的にコラボレーションを行ったり、国の枠を超えてタイに大型油圧ショベルを導入するなど、その活躍フィールドをどんどん広げています。今もさまざまな現場で活躍を続ける日立建機の一部をご紹介します。
EPISODE 01
オープンイノベーションを活用し、技術と創造力の結集
- 新型ハイブリッド油圧ショベル「ZH200-6」の開発 -
日立建機は、お客さまにより良い製品・ソリューションを提供するため、自社の技術に加え、異業種の技術導入にも積極的に取り組んでいます。その一例が、ハイブリッド油圧ショベル「ZH200-6」です。本製品の開発における最大のミッションは、「低燃費」と「操作性」を高いレベルで両立させることでした。
ハイブリッド技術を強化するため、高出力のアシスト発電モータを一体化させた新型ハイブリッドエンジンを㈱豊田自動織機と共同開発しました。低燃費を実現しながらも、尿素水による還元システムを搭載せずに、オフロード法2014年基準をクリアした点が業界内外から大きな注目を集めました。
また、日立グループの強みを活かし、日立オートモティブシステムズとリチウムイオンバッテリを開発しました。性能はもちろん、耐久性、環境性、安全性まで徹底的に検証しました。
もちろん、自社のコア技術である油圧システムも根本から見直しました。エンジンのパワーと電気エネルギーを組み合わせて、どのようにして高い燃費性能を実現するか、その検証をコンマ1%ずつ地道に積み重ねていきました。
メインポンプの効率向上、油圧回路の分流・圧力損失の改善、電子制御をさらに取り入れることによる油圧システム全体の効率向上を実現し、当初の目標性能を達成しました。また、オペレータが感じる操作性の追求は、掘削中の油圧ショベルのデータを測定したり、チーム内で綿密な話し合いを何度も重ねることで、データと感覚の両面から改善点を見つけていきました。
お客さまに最適なものをご提供するため、日立建機は、今後も業界の枠を超えたさまざまなパートナーと連携し、お客さまのニーズに幅広くお応えしていきます。
EPISODE 02
超大型油圧ショベルの開発と進化
- 卓越した品質と耐久性で、世界の現場で活躍 -
日立建機における超大型油圧ショベルの開発は、1970年代にさかのぼります。経済や産業の急速な発展に伴って建設プロジェクトが大規模化するとともに、海外の鉱山開発で、坑道を掘らずに地表から掘り下げていく「露天掘り工法」が普及し始めたことも大型化を後押しすることを要因に、より大型の油圧ショベルが求められるようになったのです。油圧機器の改良や電子制御システムの開発などの難しい課題もありましたが、日立建機の技術力で信頼性や耐久性を高めていきました。そして、1979年に大型油圧ショベルの第1号として、重量(運転質量)159tの「UH50」と重量173tの「UH801」の開発に成功しました。その後、超大型油圧ショベルは、高い品質を維持しながら進化し、1995年には、日立建機タイランドがマエモウ鉱山に電動式超大型油圧ショベル「EX2500E」を9台導入しました。
その後、現在までに30年以上稼働。日立建機のマイニング製品の卓越した耐久性を証明しています。超大型油圧ショベルは、幾多のモデルチェンジを経ながら、現在、インテリジェントマルチファンクションディスプレイやコントローラエリアネットワーク、フレームボックスデザインといった新たな機能・機構を搭載するなどの進化を続け、世界の現場で活躍しています。