DX|國岡 昭吾
國岡 昭吾
ライフサイクルサポート本部 カスタマーサポート事業部 ConSite開発部研究グループ
2014年入社
機械の故障情報を収集して
スピーディーに対応
テクニカルサポートから、アプリ開発へ
入社から一貫して、サービス部門で仕事をしてきました。建機をご購入いただいたお客さまに、アフターサービスを提供するのが基本の業務です。最初は日立建機日本(株)青森県十和田営業所でのサービス実習を経験し、その後2年間、海外のサポート業務にも携わりました。テクニカルサポート部では、故障情報を収集し、建機の迅速な復旧支援の他、収集した故障情報を設計・品質保証部門と共有して改善につなげていく業務を行いました。弊社は風通しのいい社風で、新しいことに挑戦できる環境だと感じています。私の場合も現在はConSite開発部に異動し、新たな取り組みに挑戦しています。具体的には、現場で機械の保守・修理を行うサービス員向けの故障診断スマホアプリ開発を行っています。建設機械は排ガス規制・燃費向上に向けて電子制御化が進み、年々高度化しています。それに伴い、サービス員に求められる技術レベルも向上しています。そこで、世界中で均質に高度なサービスを提供することを目的として、サービス員のサポートツール開発を行っているのです。私が経験したこれまでの業務とは全く異なる内容でしたが、現場で役に立てることは何かを考えながら形にすることにやりがいを感じ、非常に前向きな気持ちで取り組んでいます。
リリース後にも続く開発
アプリ開発自体は、常駐の専門エンジニアが担当します。私はディレクションや進行管理ですが、学び”の連続でした。知識のないゼロベースからの取り組みでしたが、日立製作所と連携してスピード感をもって臨め、研究開発から短期間で、プロトタイプ版の開発に漕ぎつけました。しかし、製品化する段階での品質評価では苦労の連続でした。また海外に展開するため、言語とインターフェースのローカライズも多難の道のり。プロトタイプから1年をかけて、段階的にリリースをしていきました。現場からは「使いやすいよ」という評価をいただく一方、厳しい声もありました。アプリは機能を満たすことに注力しがちですが、使いやすさや動作速度も重要です。機能は十分でも使い難ければ現場の困りごとの解決策にはならない。迷ったときは、十和田営業所で経験した現場を思い浮かべて、時間的に制限があり、緊張感のある現場の実態に即した開発を行うことを心掛けています。現場の状況と生の意見を誠実に受け止め、今後も続くツールの改良に反映させることを心掛けています。
“顔”を思い浮かべながら解決策を講じる
こういった経験から、研究段階であっても、製品化を常に考えながら進めていくことの重要性を学びました。研究段階では上手くいくことも、現場目線で考えると運用上使いにくいということが多くあり、また海外展開の際には異なる環境と条件に対応しなければならないなど、考えるべきことは山ほどあります。現場の求めていることを把握し、時代の流れを意識しながら、現実的な解決策を提供できるよう、研究開発、そして展開と運用に尽力してきたいと考えています。そんなことが、私自身の成長にも繋がると感じていますし、やりがいを感じます。今回はアプリの制作に携わりましたが、現場の困りごとはまだたくさんあります。お客さまにもお客さまがいて、何かを生み出しているわけです。そのお客さまの現場作業が効率的になるよう、現場作業員のためにソリューションを提供していきたい。私の仕事で直接お客さまと接することはありませんが、お客さまが日立建機の提供するソリューションを通じて生み出す"結果”を、よりよくしていくことに繋がると考えています。