日立建機はより多くの国々にその価値を届けるため、世界中で事業を展開し、今では世界各地に拠点があります。
各拠点では、海を越え世界で活躍する社員が日立建機の価値をより拡げていくために、日々奮闘しています。
ドイツ
Junya Hatori
羽鳥 洵也
日立建機(ヨーロッパ)N.V. (HCME)
国際営業
2007年入社
ドイツで得たさまざまな情報を世界に向けて発信
日本では直轄営業部に所属し、全国のお客さまを訪問しながら営業支援や販売促進活動を行っていました。入社当時は海外勤務に対する明確な希望はなかったのですが、出張などで海外を訪問する機会が増えたことや、未知の世界にチャレンジする面白さを感じたことで、海外への興味が膨らみました。ドイツでは、代理店の支店内にデスクを置き、現地の営業員と共に顧客訪問を重ねています。市況や機械の評判、日立建機への要望といった代理店やエンドユーザーからの声を集め、そこで得た情報をヨーロッパ本社や日本に対し発信するとともに問題解決に向け取り組んでいます。日本からは見えない現地のオペレーション、状況、要求を体感できることが魅力です。
多くの人に相談し、教えてもらう姿勢を忘れない
ドイツ事務所には日本人スタッフは私を含めて2名しかいないので、自分自身で課題を模索し、解決する手段を考えることが必要です。現地の事情を深く知るためにはドイツ語でコミュニケーションをとる必要もあるので、現在もドイツ語習得に向けて取り組んでいます。当面の目標は、この地で誰からも信頼される人間になれるように日々誠意を持って業務に邁進していくことです。そして学んだ知識や経験をもとに、ドイツから発信する情報を充実させて、代理店に対してさまざまなアドバイスができるような存在になりたいです。また、いずれはドイツで得たさまざまな経験を活かし、職場の多様化をさらに推進できるようなプロジェクトに挑戦してみたいですね。海外で働くことは自分の未知の領域に挑戦することなので、多くの人に相談し教えてもらう姿勢でこれからも努力してきたいです。
ロシア
Makiko Toyoshima
豊嶋 真己子
日立建機ユーラシアLLC (HCMR)
部品
2009年入社
きっかけは、海外からのお客さまとのふれあい
入社前は海外勤務の希望はありませんでしたが、実際に入社して配属されたのが海外を担当する部署でした。苦手な英語を使うことに戸惑っていた配属当初、海外からのお客さまを土浦工場や都内観光にお連れする機会がありました。彼らとコミュニケーションを取る中で、海外での仕事内容そのものに興味を抱き、海外勤務への気持ちが芽生えました。現在、ロシアでの主な役割は、ロシア・CIS地域のお客さまが保有している機械の補修や整備に必要となる部品を保管する倉庫の立ち上げ業務を確立することです。経験の有無に関わらず多岐にわたる業務を任されている上、専門的な案件はロシア語でのやりとりが必須になります。自分の思うペースで物事が進まない大変さはありますが、次第に完成していく倉庫を目の当たりにするたびにやり甲斐を感じています。
物事の最終決定は、現地スタッフと一緒に
ロシアは何をするにもロシア語による契約書とサインが必要になる国です。頻繁に変更される許認可手続きや法制度、特有の商慣行のおかげでスムーズに物事が運ばないことが多々あります。このようなときは、英語を話せるロシア人スタッフに仲介してもらいながら目的と意図を何度も伝えたり、時には絵に描いて説明することで、一つひとつの課題を乗り越えています。海外勤務を円滑にするためには、日本人駐在員だけで物事を決めるのではなく、現地スタッフと意見を出し合いながら一緒に最終決定を下すことが大切です。駐在員はいずれ現地を離れる身なので、現地スタッフだけで効率良く業務が回るように意識して仕事をしています。また、現地で仕事をするようになったことで、お客さまのありとあらゆる要望を耳にする機会が増えました。ここで培った経験を活かして、帰国後は販売に関わる部署で働きたいと考えています。赴任を決断するまで悩みましたが、公私共に得がたい経験ができているので日本や他の地域でも新たな業務に挑戦していきたいと思っています。
オーストラリア
Kazuki Kishino
岸野 一樹
日立建機(オーストラリア)Pty., Ltd. (HCA)
国際プロダクトサポート
2010年入社
現地スタッフと協力しながら鉱山用機械を技術面からサポート
日本では、海外のお客さまが使用する機械のケアを行っていました。中でも、鉱山ダンプトラックは日本国外での稼働台数が大半を占めており、それらが常に健全に稼働し続けられるよう、担当地域の代理店などに対してテクニカルサポートを実施しておりました。海外への出張機会も多く、さらに入社当時から海外勤務にチャレンジしたいという希望もあったことから、念願が叶い、オーストラリアに駐在することができました。現在も主に稼働中の機械のサポートを行っています。お客さまにご満足いただくために、日々現地のスタッフと協力しながら、問題点の洗い出しから、分析、計画、提案、車体上での実作業まですべての技術的な作業を担っています。「一分一秒でも長く機械を動かしたい」というお客さまのニーズに応えていくのは簡単なことではありませんが、課題を解決した際に「Thank you」という一言をいただけるだけで「頑張って良かった」と思います。
お客さまにも、会社にも、プロアクティブな業務を
オーストラリアは鉱業が盛んな国なので、お客さまの方が知識や経験が豊富というケースもよく見受けられます。そこを顧客の立場も勘案しながら、いかに日立建機のエンジニアとして対応していけるかが大きな課題になります。この課題を乗り越えるためには、エンジニアとしての技術力と柔軟さが重要になります。技術研修で学んだ知識、日本で従事していた際の経験を活用することで、会社とお客さま双方が納得いく見解を導けるよう尽力しています。また、オーストラリアは業界大手のお客さまの声が生で届く環境です。リアクティブな業務が多い職種ではありますが、この環境を活かして、お客さまに対しても、会社に対しても、プロアクティブな業務ができるように努力し続けるつもりです。将来的には、現在の担当以外の業務も含めて、再び海外の最前線でお客さまや現地スタッフと一緒に働きたいです。
インドネシア
Wataru Maeda
前田 亘
P.T. 日立建機インドネシア (HCMI)
調達
2005年入社
単なる調達にとどまらない最適な購買を追求
赴任前は、土浦工場の調達センタでエンジンやラジエータの購買、生産拠点の調達支援業務などを行っていました。海外の工場スタッフと関わりながら現地調達の課題を解決する中で、より自分をステップアップさせたいという想いが芽生え、海外での勤務を希望するようになりました。赴任してからは、品質・コスト・納期全てにおいて最適な購買を追求し続けることが使命になりました。海外拠点の購買は日本のマザー工場から供給されるものと、現地メーカより購買するものの2つに分けることができます。中でも、QCD(品質 (Quality)、Cはコスト (Cost)、Dは納期 (Delivery)の略)の最適化のために日本から調達した部品を速やかに現地産化することは大きな意義があります。インドネシアは、日立建機に必要な産業が育っていないことも多々あるので、中国などからの拠点間購買も視野に入れながら現地スタッフと共に現地に即した現地産化を考えています。
仕事の幅と深さを広げてお客さまに喜ばれるモノづくりを
海外では、言語、文化、法律などさまざまなことが異なりますが、「何が日本と違うのか?」「どちらのやり方が会社への貢献となるのか?」を日々問いかけ、議論を重ねることが大切です。当然ながら、自分の思い通りに行かない場面はたくさんありますが、相手の意図をしっかり汲み取るマインドとめざすべき方向性をスタッフと共有することが重要です。インドネシア語や英語、日本語を織り交ぜながら、より良いものを生み出すために、現地スタッフと議論をしているときは、共にkenkijinとして働いている実感が持てて嬉しくなります。インドネシアでは、所属する調達という枠にとどまらず、仕事の幅と深さを広げていかなくてはならないと感じています。そして知識や見識を広げて、成長につながる確かな実行力を高めていく。関連部門、スタッフ、それを支えるサプライヤの皆様と共に、世界のお客さまに喜ばれるものづくりに挑戦していく決意です。
タイ
Makiko Obashi
小橋 真希子
日立建機タイランドCo., Ltd.(HCMT)
国際営業
2008年入社
入社前から抱いていた海外勤務への想い
営業本部でアジア・オセアニアの担当部署に配属され、主に輸出業務と海外販売会社の支援業務に従事していました。1年目に初めての海外出張を経験したことで、入社前から抱いていた海外勤務への想いがより強くなりました。5年目の終わりに海外勤務のチャンスをいただき、シンガポールで2年間の勤務を経てタイへ異動してきました。現在は日立建機タイランド(HCMT)マーケティング部のAssistant GMとして、新車中古車の販売戦略企画の立案や営業部隊の支援をメインの業務としています。営業系の日本人が1人なので、日系企業には営業活動も行います。本社にいた頃よりも、責任も大きくなり、自分で考え判断をする場面が多くなりました。上司も部下もタイ人なので、接し方や考えの伝え方には悩むこともありますが、学生時代にタイ語を専攻していたので円滑にコミュニケーションができていると思います。
国籍に関係なく、幅広い世代と積極的に関わることが大切
タイは年功序列で学歴の意識が強い国です。比較的プライドも高く、それが仕事において障害になることもあります。だからこそ従業員やお客さまとはタイ語で積極的に会話をするようにしています。意見や困りごと、アイデアやニーズといったさまざまな情報を直接知ることで、仕事がスムーズに進められるからです。海外勤務では国籍に関係なく、幅広い世代の人々と話をすることが大切です。物事に対する判断材料が蓄積されていくので自身の成長にもつながります。また、部署の範囲を超えて、現地会社の人事や経営に関する案件にも参画しなければならない場面も多くあります。まだまだ経験が足りずに壁にぶつかることばかりなので、タイでもう少し経験を積みたいです。他社や他国の状況も学びながら、経営者の目線や知識を身に付けていきたいですね。
中国
Toshimitsu Suzuki
鈴木 利充
日立建機(中国)有限公司 (HCMC)
設計
2012年入社
現地スタッフと連携しながら油圧ショベルの不具合を解決
日本では入社当初から「ZX120-6」「ZX160-6」などの中型油圧ショベルの車体開発を担当してきました。日立建機は海外でも事業展開をしている会社なので、入社時から海外で働いてみたいという憧れがありました。設計部門は、年度の若い社員にも海外勤務を経験させてくれる部門で、入社5年目のときに、中国の合肥工場で働く機会をいただきました。現在は、中国で販売されている中型油圧ショベル「ZX-5A」から発生した不具合を解決する仕事に取り組んでいます。現地の設計やサービス、品質保証のスタッフとやり取りをしながら原因を追求し解決していきます。思惑通りに物事が運ぶことは少なく、日本で仕事をしていたときには想定しなかったことも多々起こります。それでも仕事をやり遂げたときの達成感は格別です。この工場には日本で研修を受けたスタッフも多くいるため、お互いに助け合いながら、日々の業務に取り組んでいます。
中国で得たさまざまな知識を、車体の設計に活用していきたい
現地の言語は中国語と日本語ですが、重要な会議では日本語の翻訳が入ったり、通常業務でも日本語が話せる現地スタッフを介して行うことができるので、中国語が話せなくても仕事上は問題ありません。しかし、より多くの情報を吸収したり、現地スタッフと円滑なコミュニケーションをとるためには、中国語を少しでも身に付けると良いです。また、中国の方は知り合うと親切にしてくださる方が多いので、良好な関係で仕事に取り組むことができるのも特長です。お客さまとの距離が近く、幅広い機種にふれる機会にも恵まれているので、日本にいるときとは違った観点の気づきが得られ、毎日が刺激的です。今後は、中国で得た知識を日本に持ち帰り、車体の設計開発に活用していきたいと思っています。
インド
Yuki Tsuruta
鶴田 勇樹
タタ日立コンストラクションマシナリーCo., Priv., Ltd. (THCM)
生産技術
2006年入社
海外出張の経験もないまま、突然のインド駐在
私の専門は生産技術です。入社後、7年間を霞ヶ浦工場で油圧部品の機械加工を、さらに4年間、龍ケ崎工場(現KCM)ではホイールローダの組立ラインを担当していましたが、2017年7月からTHCM(インド)で生産技術部門のアドバイザーとして勤務しています。これまでの経験が評価され、人事異動で海外勤務になりましたが、海外出張の経験もないまま、突然のインド駐在となり、最初は戸惑うことばかりでした。しかし、生活や職場環境に慣れてくると、海外ならではの課題が見えるようになり、現在では、自ら目標を立てて積極的に業務を進めることができるようになりました。今は、現地スタッフと協力しながら、生産設備の投資計画や工場再編計画のレイアウト検討について議論し、解決策やアイデアなどを提案しています。日本にいた頃と比べて、担当する範囲も広くなりました。これまで経験が少なかった溶接や塗装技術についてもアドバイスを求められることがあり、毎日が勉強で成長を実感しています。
苦手な英語は、積極的に会話をすることで克服
海外経験が少ない私にとっては英会話が最大の課題でした。どんなに多くの技術や知識を持っていても、伝えることができなければ持っていないのと同然です。そこで現場に自ら足を運んで、現地のスタッフと積極的にコミュニケーションをとるようにしました。間違っていても良いから積極的に会話をすることで、少しずつ意思疎通ができるようになってきました。投げかけられた課題や問題に対して的確なアドバイスができれば、現地スタッフとの信頼関係もさらに磨くことができます。彼らが仕事を通して、成果や喜びを得られるような環境を整えることが大切です。今後は、インドで得たさまざまな知識を糧に、マザー工場である土浦工場と海外製造拠点のつながりを強化し、全世界で高品質なものづくりができるような仕組みづくりに挑戦していきたいです。
南アフリカ
Soichi Kimoto
木本 壮一
日立建機南部アフリカCo., Ltd. (HCSA)
人事
2004年入社
大切なのは、目的意識の共有と仕事の本質の理解
本社や土浦工場で人事・労務関係の業務を長く担当してきましたが、いつか海外勤務もしてみたいという希望をずっと持っていました。その念願が叶い、2017年4月、人事部門からは初めてのアフリカ大陸駐在員となり、現在は、日立建機南部アフリカ社で人事・労務業務全般を担当しています。日立建機南部アフリカ社は、これまでアウトソースしていた人事・労務業務を自前で運営し始めたばかりなので、課題が山積みですが、同僚たちとコミュニケーションを密にとりながら、課題解決に向けて日々取り組んでいます。
「なぜこの仕事が必要なのか?」という仕事の本質を理解することは日本、海外を問わず仕事をする上で重要なことだと思っています。現在は、「日本人駐在員だからできることは何か?」を常に考えながら明るく前向きに仕事を楽しんでいます。
真意はコミュニケーションの中で確認を
南アフリカに限らず、どの国でも同様の難しさがあると思いますが、文化の違いや表現の違いに適応することは難しいです。例えば、南アフリカ人は「100%!」、「Definitely!」という言葉をよく使いますが、これらを「確実だ」「何も問題はない」という意味で捉えると痛い目に合うこともあります。辞書を確認するだけでは正確に意味を把握できないことが多々あるので、コミュニケーションの中で十分に確認をし、相手が意図していることを正確に把握することが重要です。
現時点の目標は、日立建機南部アフリカ社を、より強く、より良い会社にするために貢献していくことですが、将来的なキャリアプランとしては、日本と海外どちらかに限定するのではなく、幅広くさまざまな業務を経験しながら、Kenkijinとして成長していきたいと思います。