株式会社新井組
岐阜県高山市
新井 和男 取締役参与
稲越 崇 営業課長
今村 修二 工務部技術課長
会社概要
昭和26年9月設立。北アルプスのふところに抱かれる飛騨高山に本社を置き、飛騨の匠の伝統を受け継ぐ確かな技術と、最先端の機器を駆使して、各種土木建設工事に取り組んでいる。時代の変化にいち早く対応し、各分野で数々の実績をあげている。伝統の技術と最新の技術、創意と工夫で、さらなる飛躍をめざす。平成28年度の「i-Construction大賞」優秀賞を、中部地方整備局管轄で唯一受賞した。
【現場紹介】
「i-Construction大賞」優秀賞に輝いた工事は「平成27年度中部縦貫丹生川西部地区道路建設工事」だ。
「この現場では、ドローンにより起工測量(基準点測量・航空写真・測量成果のまとめ)、施工中の測量(ローカライゼーション・キャリブレーション・法面点検)、まとめとして航空測量や管理帳票作成を実施し、従来の測量手法では36日かかるところを7日で仕上げ、作業効率の向上を検証しました」(工務部今村修二技術課長)。
ほかにもICT建機のバケット位置確認作業に自社規定(1日2回確認/プラスマイナス30mm)を設けて施工品質の向上を図り、ICT建機と従来機の作業・配置分担を効率化するなど、起工測量から施工後の検査、データ納品までの全工程にICT技術を活用したベストプラクティスが高く評価された。
【施工での感想】
同社が本格的にICT施工に取り組んだのは2010年に遡る。現場は中部縦貫道の第5工区の工事だった。「この案件は当社ではじめて情報化施工にトライした現場でした。このとき全面的にサポートしてくれたのが日立建機。起工測量からTS出来形管理までを実施し、そこで多くのノウハウを得ることができました」(今村技術課長)
「日立建機は小回りの効くマンパワーで、必要な分野の人を呼んできてくれます。聞ける先がはっきりしているのがいい。こちらの都合で来訪してくれるのもありがたいことです。今後はハード面はもちろん、こうしたICT施工全体のノウハウを経験知をもとにアドバイス・支援してくれることに期待しています。いろいろな事例のトラブルを経験しているメーカーの方が実は安心ですからね」(稲越営業課長)
また、新井和男取締役参与はSolution Linkageへの評価として「天候に大きく左右される土木工事をよく理解し、改善すべき事項を提案・相談すると素早い対応で処理する姿勢は、日立建機のICTにかける大きな意気込みを力強く感じると同時に心強い存在です」と話す。
同社は中部地方整備局から「ICTアドバイザー」として認定を受け、見学会やメディア取材への対応のほか、ICT施工に関する研修会等への講師の派遣を行うなどしてi-Constructionの普及促進に貢献している。