弘和建設株式会社
兵庫県加古川市
片田浩司 氏
会社概要
弘和建設株式会社は、1991年(平成3年)の創業以来、25年にわたって誠実な仕事と地域への貢献を基本姿勢として、地元播磨地域を主体に事業を行っている。「make One Together」をメッセージに、顧客の想いをカタチにし、豊かで安心な暮らしを実現、その価値を未来につなげていく。
2019年4月から正式販売が始まった「Solution Linkage Survey」(土量計測システム)。
このソリューションは、Androidスマートフォンと、GNSSアンテナ、VRS(仮想基準局)サービスを使い、計測対象の動画を撮影するだけで、3次元モデルをクラウド生成、スマートフォンに返して簡単に土量を算出する。
「目視より正確、UAVやTLSに比べて手軽」というコンセプトで、計測時間が短くコストも抑えられるよう開発された。
弘和建設工事部の片田浩司氏は、3月のトライアル期間から約2カ月間、様々な対象を計測、多くの知見を日立建機に提供した。
「驚異的な精度に驚いている。凸部も、谷間の凹部も思うように測定できる。3次元モデル化の時間も強烈に早く、これにも感動した。安価でここまでの事ができるとは驚くばかり。毎回、従来の計測方法で測定した数値と比べているが、双方の数値がいつも同じ値になる」と話す。
また「漠然と動画を撮影しても、衛星がFIX状態ならきちんと3次元モデル化して高精度な土量計算が行えた。この結果にはたいへん驚いた」とも。
Solution Linkage Surveyは、計測するためにネットワーク型RTK(リアルタイム・キネマティック)測位という技術を利用しているが、衛星測位座標の補正状況を示す状態が「FIX」になると精度が高まる。
片田氏は「GNSSを補足する時間を10分以上とると、非常に安定する。計測開始前に本体とアンテナを静置し、状態が安定してから使用すると3次元モデルの精度が上がる」という。
「われわれの地域ではICTがまだ進んでいない。ほかの地域に遅れをとらないよう、ICT建機なども含めて積極的にICTへの取り組みを進めたい」。片田氏は今後も先進的な取り組みに意欲を燃やす。
※当ページ・トップ画像:片田氏が実際に計測した農地の土量計測用点群(右)。TrendPoint(福井コンピュータ製)で表示している。