中型油圧ショベルZX225USR-7とZX225US-7を発売
2022年3月28日
ZAXIS-7シリーズに後方小旋回および後方超小旋回モデルのラインアップを拡充
日立建機株式会社(執行役社長:平野 耕太郎/以下、日立建機)は、「特定特殊自動車排出ガスの規制等に関する法律」2014年基準に適合した20tクラスの後方小旋回型油圧ショベルZX225USR-7(標準バケット容量0.8m3、運転質量23.9t)と後方超小旋回型油圧ショベルZX225US-7(標準バケット容量0.8m3、運転質量24.2t)を、日本国内向けに2022年7月1日より発売します。販売目標は、2機種合計で年間900台を見込んでいます。
10tから30tクラスまでの標準モデルに続き、新型油圧ショベルZAXIS-7シリーズのラインアップを強化し、後方小旋回型および後方超小旋回型の特徴を生かして、建築基礎や宅地造成など都市土木をはじめ、お客さまの現場にあった最適な製品の提案を実現します。
ZX225USR-7とZX225US-7は最新油圧システム「TRIAS Ⅲ(トライアス スリー)」を搭載し、作業負荷やオペレータの操作量に応じて最適な油圧制御を行うことで、高い操作性を実現しています。両機種ともに居住空間を拡大した新しい設計の運転席(キャブ)を採用し、ロックレバーやマルチモニター、各種スイッチなどのレイアウトを改善することで、オペレータの居住性と操作性を向上しています。また、キャブ内のモニターで機体周辺の俯瞰映像を確認できる周囲環境視認装置「AERIAL ANGLE(エアリアル アングル)」を標準搭載し、安全性の向上に寄与します。
主な特長
最新の油圧システムで高い操作性を実現
従来機ZAXIS-6シリーズより改良を加えた最新の油圧システム「TRIAS Ⅲ」を搭載することで、作業負荷の状況とレバー操作量に応じて3つのポンプの流量をそれぞれ最適に制御し、油圧バルブのスプール特性のチューニングにより、フロントの動作を繊細かつ機敏に動かすことができます。
安全性向上
- 周囲環境視認装置「AERIAL ANGLE」を標準搭載
機体の全周囲の俯瞰映像や機体後方カメラの映像などを、キャブ内のモニターに表示します。作業内容やオペレータの好みに応じて4パターンに表示の切替えが可能で、安全性の向上に寄与します。また、操作開始前に検知エリアに侵入した人や物などの物体を認識し、警報ブザーとともに、モニター上に警告マークを表示してオペレータに注意喚起します。
- 機体と障害物の接触被害低減に寄与する運転支援システム「AERIAL ANGLE STEPⅣ(ステップフォー)」をオプション搭載
機体周辺で検知した物体の位置や機体の動作状況に応じて、警報ブザーの発報、始動抑止、動力低減による機体の減速、最終的には停止制御する機能をZAXIS-7シリーズのオプションとして新たに設定しました。動作制限機能を強化することで、機体との接触事故低減に寄与します。
生産性向上
- 尿素水タンクの大型化で、給水頻度を低減
尿素水タンクの形状を変更して、タンクの容量を従来機の16Lから27Lへ大型化しました。これまで燃料の給油1回のたびに1度行っていた尿素水の給水が2回に1度となり、作業頻度を低減します。
- お客さまの施工現場や工種に沿った幅広いラインアップのモデルを用意
標準仕様機の他、ロングクローラー仕様機(ZX225USRLC-7、ZX225USLC-7)、解体現場に必要な装備と、専用キャブを採用した解体仕様機*1(ZX225USRK-7、ZX225USRLCK-7)を用意することで、お客さまの施工現場や工種に適した仕様の選択肢を増やし、生産性の向上に貢献します。
*1:ZX225USRのみ
- 2D/3Dマシンガイダンス機能をオプション対応
工事規模や種類を考慮し、2Dまたは3Dマシンガイダンス機能をオプション設定しました。キャブ内のモニター上に目標施工面とバケット先端の位置関係を表示することで、オペレータをナビゲートし、安定した施工品質を実現します。
- 荷重判定装置「ペイロードチェッカー」をオプション搭載
積込作業をしながら、ダンプトラックに積み込んだ荷重を把握することで、過積載や過少積載を未然に防ぐことができ、作業工数および積載量を最適にし、生産性向上に貢献します。
ライフサイクルコスト低減
- 現場に応じて切り替え可能な4つの作業モード(HP、PWR、ECO、スーパーECO)を採用することで、各油圧システムによる油圧の無駄および燃費の低減を実現し、ライフサイクルコストの低減に貢献します。両機種は、従来機*2のPWRモードと比較して、PWRモードで10%、ECOモードで20%、スーパーECOモードでは31%の燃費低減を実現します。
*2: ZX225USR-6・ZX225US-6と比較した場合。
- 遠隔から機械の状態診断とソフトウエア更新を行うサービスソリューション「ConSite Air」を適用
OTA(Over The Air/無線経由)を活用した「ConSite Air(コンサイト エアー)」により、遠隔で油圧ショベルのエラーコード表示やセンサーデータなどの機械状態を確認することができ、その情報から一次判定を行い、その判定結果に基づき、機械の復旧の効率化やオペレータへの支援につなげることが可能になります。また、遠隔からコントローラと通信端末のソフトウエアを更新も可能なため、更新作業の効率が大幅に向上します。これまでサービス員が現場に出向いて、1台ずつ対応していた機械の状態診断とソフトウエアの更新作業を、従来と比較し短時間で実施することができます。
日立建機グループは、「人と機械の最適な関係」をめざし、引き続きお客さまの課題を解決するソリューション「Reliable solutions」をお客さまと協創し、お客さまの課題である「安全性向上」「生産性向上」「ライフサイクルコスト低減」に貢献していきます。
特設サイト
主な仕様
項目 | ZX225USR-7 | ZX225US-7 | |
標準バケット容量 | m3 | 0.80 | 0.80 |
運転質量 | t | 23.9 | 24.2 |
エンジン定格出力 | kW/min-1 | 122 | 122 |
最大掘削半径 | mm | 10,110 | 10,110 |
最大掘削深さ | mm | 6,610 | 6,610 |
最大掘削高さ*3 | mm | 11,230 | 11,230 |
最大ダンプ高さ*3 | mm | 8,290 | 8,290 |
最大掘削力(昇圧時) | kN | 158 | 158 |
旋回速度 | min-1 | 11.4 | 11.4 |
走行速度(最高/最低) | km/h | 5.5/3.5 | 5.5/3.5 |
全長(輸送時) | mm | 8,970 | 8,970 |
全幅(輸送時) | mm | 2,900 | 2,900 |
全高(輸送時) | mm | 3,050 | 3,050 |
後端旋回半径 | mm | 2,000 | 1,680 |
最低地上高さ*3 | mm | 450 | 450 |
標準小売価格 | 万円 | 2,508 | 2,585 |
注)単位は国際単位系(SI)による表示。価格は工場裸渡し、消費税別。
*3 : シューラグ高さを含まず。
商標注記
- AERIAL ANGLE、ConSiteは、日立建機株式会社の登録商標です。
関連情報
- 2021年10月28日
- 2022年1月6日
日立建機について
日立建機は、油圧ショベル、ホイールローダ、道路機械、鉱山機械などの開発・製造・販売・サービスの事業をグローバルで展開している建設機械メーカーです。新車販売以外の事業である部品・サービス、レンタル、中古車、部品再生などの「バリューチェーン事業」の強化に注力し、デジタル技術を活用することで、お客さまとのあらゆる接点において提供するソリューションを深化させています。世界に約25,000人の従業員を擁し、2020年度(2021年3月期)の連結売上収益は8,133億円、海外売上収益比率は約75%です。
詳しくは、日立建機のウェブサイトをご覧ください。
以上
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