小型振動ローラ向け衝突被害軽減アシスト装置をオプション発売
2022年8月3日
障害物を検知して衝突被害の軽減を支援、道路工事現場の安全性向上に寄与
日立建機株式会社(執行役社長:平野 耕太郎/以下、日立建機)は、国土交通省排出ガス対策型建設機械指定機である小型振動ローラZC-5シリーズ*のオプションとして、作業中に障害物を検知した際に、車体速度と物体までの距離に応じて、段階的に衝突被害の軽減を支援する「衝突被害軽減アシスト装置」(以下、本装置)を、日本国内向けに2022年10月より発売します。標準小売価格は145万円(税抜)、販売目標は年間200台を見込んでいます。
*対象機種:コンバインド振動ローラ2機種(ZC50C-5、ZC35C-5)、タンデム振動ローラ2機種(ZC35T-5、ZC50T-5)
締固め機械は作業時に車体周辺に作業者が多く、接触による事故発生リスクが高いことから、安全性の向上が課題となっています。これまで、本装置をタイヤローラZC220P-6やマカダムローラZC125M-5といった、締固め機械の中でも大型クラス向けに展開してきました。小型クラス向けにも展開してラインアップを拡充することで、お客さまの現場のさらなる安全性向上に寄与します。
本装置は、ミリ波レーダで物体を検知し、車体の速度と検知物体までの距離に応じて3段階での警告、制御を行います。運転室内のモニター表示や回転灯・ブザー音で、オペレータや周囲の作業者に警告するほか、車体と物体の距離が近接した場合は、油圧ブレーキを自動制御して車体を減速あるいは停止することで、衝突被害の軽減を支援します。
主な特長
1.車体速度と物体までの距離に応じて3段階で警告・制御
衝突被害発生のリスク度合いに応じ、LEVEL1~3の各段階で警告、制御を行います。LEVEL2で十分に減速した後にLEVEL3のブレーキが作動するため、路面材の押し出しを抑制します。急な飛び出しなどの場合、LEVEL2の減速を待たず、LEVEL3のブレーキが作動します。
LEVEL1:モニター上に「警告」と表示し、回転灯とブザー音で警告。
LEVEL2:モニター上に「減速」と表示し、回転灯とブザー音の警告に加えて、減速。
LEVEL3:モニター上に「ブレーキ」と表示し、油圧ブレーキで停止。停止後は駐車ブレーキが作動。
2.見えにくい車体後方の物体を検知
車体後方に取り付けたミリ波レーダにより、車両から7m以内の範囲の物体を検知します。前方にもミリ波レーダを追加オプションで装着することで、前進時の衝突リスクも低減し、さらに安全性が向上します。
3.回転灯により周囲に注意喚起を行う
本装置の作動時には、回転灯で車体周辺の作業者にも注意喚起を促し、衝突リスクの低減に寄与します。車体周辺の作業者は、回転灯の点灯により、本装置の作動を確認することができます。
日立建機グループは、「人と機械の最適な関係」をめざし、引き続きお客さまの課題を解決するソリューション「Reliable solutions」をお客さまと協創し、お客さまの課題である「安全性向上」「生産性向上」「ライフサイクルコスト低減」に貢献していきます。
関連情報
日立建機について
日立建機は、油圧ショベル、ホイールローダ、道路機械、鉱山機械などの開発・製造・販売・サービスの事業をグローバルで展開している建設機械メーカーです。新車販売以外の事業である部品・サービス、レンタル、中古車、部品再生などの「バリューチェーン事業」の強化に注力し、デジタル技術を活用することで、お客さまとのあらゆる接点において提供するソリューションを深化させています。世界に約25,000人の従業員を擁し、2021年度(2022年3月期)の連結売上収益は1兆250億円、海外売上収益比率は約79%です。
詳しくは、日立建機のウェブサイトをご覧ください。
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